キャンドルを仕事にするには?|球体キャンドル作家「TOKYO CANDLE -orange label-」大森トモコに32の質問
- 18 時間前
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キャンドルを仕事にするという選択
「好き」を仕事にできる魅力がある一方で、実際にキャンドルを仕事にしている人が、どのように始め、どのように続けているのか。そのリアルは、外からはなかなか見えにくいものです。
今回は、東京・南千住にあるキャンドル教室「TOKYO CANDLE -orange label-」代表であり、球体キャンドル作家&講師でもある大森トモコさんに、全32の質問をさせていただきました。
トモコさんは筆者にとってプライベートでも身近な存在です。だからこそ、これまで聞けなかったことや、あらためて知りたかったことも含めて率直に話を聞きました。
これからキャンドルを始めたい方、そして仕事にしていきたい方にとって、ヒントになる部分も多いはずです。
ぜひ最後までご覧ください。

1.人となり・きっかけ
Q1. キャンドル制作歴はどれくらいですか?
A. 10年です。あっという間でもあり、濃い10年でもありました。
作り続ける中で、技術だけでなく人との出会いや経験にも育ててもらった時間です。
今でも学ぶことがあり、この仕事の奥深さを感じています。
Q2. キャンドルを始めたきっかけを教えてください。
A. 夫がキャンドルインストラクターだったので、自然とこの世界に導かれました。
最初から仕事にしようと思っていたわけではなく、身近にある環境の中で少しずつ魅力を知っていった感覚です。気づけば自分も、その世界に惹かれていました。
Q3. 「これだ」と思った瞬間はありましたか?
A. ありました。夫からスフィア(球体)キャンドルの制作方法を学んだときです。
本当に電気が走るような感覚がありました。シンプルな形なのに奥が深く、ごまかしがきかない美しさに惹かれて、「これを極めたい」と思いました。
Q4. 基礎を学んでから、仕事として成り立つまでどれくらいかかりましたか?
A. 5年かかりました。
その間に2人の出産と育児があり、思うように進めない時期もありました。
遠回りに見えたかもしれませんが、その時間があったからこそ今があると思っています。
Q5. 最初に「やっておいてよかった」と思う行動は何ですか?
A. とにかく制作したことです。
上手い下手を気にするより、まずは手を動かし続けました。
数をこなす中で技術も感覚も少しずつ身につき、自信にもつながっていったと思います。
最初は考えすぎるより、作ることが何より大事でした。
Q6. もし今からもう一度ゼロから始めるとしたら、何から始めますか?
A. 断言します。キャンドルの写真を上手に撮影する技術です。
今は作品の魅力を伝える力がとても大切な時代です。
どれだけ良い作品でも、見てもらえなければ伝わりません。
作る力と同じくらい、見せる力が必要だと思います。
2.仕事になった流れ
Q7. なぜキャンドルを仕事にしようと思ったのですか?
A. キャンドルを仕事にしている夫がキラキラして見えた。
夫の周りの人もキラキラして見えた。
私もそうなりたいと思いました。
8. これまで続けてこられた理由は何ですか?
A. 出産・育児で何度も立ち止まる時期はありましたが、それでもやっぱりやめられませんでした(笑)
好きなことって強いなと思います。
いちばんの励みは、息子たちが私がキャンドルを仕事にしていることを誇りに思ってくれていることです。

3.壁・葛藤
Q9. これまでで一番大変だった時期はいつですか?
A. とある同業者との衝突があった時期です。
苦しい経験でしたが、自分の信念をより強くする出来事でもありました。
Q10. その時期をどのように乗り越えましたか?
A. 悔しさに飲まれるのではなく、その感情を自分を磨く燃料に変えました。
何かを証明しようとするより、自分自身に恥じない生き方をしようと思い、誰かの評価ではなく、自分の信じる道を黙々と積み重ねることだけに集中しました。
目の前のやるべきことを淡々と続けていくうちに、その経験は過去になり、時間が答えを出してくれました。
Q11. 辞めようと思ったことはありますか?
A. 辞めようと思ったことは、一度や二度ではありません。
キャンドルだけにしがみついているのではないか。
「自分にはこれしかない」と、知らないうちに思い込んでいるだけなのではないか。
そんなことを考えてしまう瞬間は、昔から何度もありました。
今でも、キャンドルが“自分のやるべきこと”なのかは分かりません。
向いているのか、才能があるのか、正直、今でも迷うことはあります。
どれだけ数字を作れていても、その不安が消えることはありませんでした。
でも、やめてしまった自分を想像すると、それはそれで苦しかった。
だから結局、迷いながらも、ここまで続けてきたのだと思います。
Q12. 現在につながる転機は何でしたか?
A. とあるお客様との出会いです。
その方との出会いが、迷っていた私の背中を押してくれました。
誰かのために灯す仕事なんだと気づけたことが、今につながっています。
4.価値観・こだわり
Q13. 教えるうえで大切にしていることは何ですか?
A. 自分色に染めないことです。
特にその方が将来仕事にしていくのであれば、私たちTOKYO CANDLEのコピーになってしまっては生き残れません。
選ばれるためには、その人自身の強みや世界観を持つことが大切だと思っています。
だからこそ、その人らしい表現や感性を育てることを大事にしています。
Q14. スキル以外で大切だと思うことは何ですか?
A. 人間性です。
言葉づかいや礼儀、相手への思いやりは、技術と同じくらいその人の価値をつくるものだと思っています。
Q15. トモコさんにとって「いいキャンドル」とはどのようなものですか?
A. 空間を美しく照らし、心まで整えてくれるものです。
そのうえで、灯りがしっかり明るく、ロウだれしないなど、機能としても優れていることが理想です。
Q16. トモさんにとってキャンドルとは、どのような存在ですか?
A. 私の人生を劇的に変えてくれた存在です。
小さな炎との出会いが、人生そのものを大きく変えてくれました。

5.現在の活動
Q17. やりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
A. 売上目標を達成できたときです。
綺麗ごとだけでは続けられない世界だからこそ、結果が出た瞬間に一番やりがいを感じます。
Q18. 印象に残っている生徒さんとのエピソードを教えてください。
A. 卒業生の方々と「未来を灯す実行委員会」という団体を立ち上げたことです。
今では仲間というより、もうほぼ親戚です。
集まるたびに笑いが絶えず、キャンドルの話より雑談の方が長いこともあります(笑)
Q19. インストラクターとしての役割をどのようにお考えですか?
A. キャンドルを仕事にできる世界を、言葉ではなく結果で示し続けることです。
可能性を語るだけで終わるのではなく、実際に形にし、夢を現実に変えられることを証明し続ける。
それがインストラクターとしての使命だと思っています。
Q20. ご自身の強みは何だと思いますか?
A. 球体キャンドルへのこだわりです。
シンプルだからこそごまかしがきかず、細かな違いが仕上がりに表れます。
そこを突き詰め続けてきたことが、自分の強みだと思っています。
6.現実・お金・裏側
Q21. スタジオを持つまでに、初期費用はどれくらいかかりましたか?
A. おおよそ120万円ほどです。
物件取得費や設備、備品などを含めると、そのくらいかかりました。
Q22. モチベーションが下がったときは、どのように乗り越えていますか?
A. とにかく夫とお酒を飲み続けます(笑)
だいたい朝にはどうでもよくなっています。
Q23. キャンドルを仕事にして良かったと感じることは何ですか?
A. 自己紹介がめちゃくちゃラクになったことです。
「キャンドルやってます」でだいたい会話が始まります(笑)
職業を言った瞬間に、ちょっとだけ主人公になれます。
名刺代わりにもなるので、「キャンドルの人」でだいたい認識してもらえます(笑)

7.成功する人の共通点
Q24. センスは磨けるものだと思いますか?
A. センスは磨けます。
それは天から降ってくる才能ではなく、日々何を見て、何を選び、どう生きてきたかの軌跡そのものです。
生まれつきではなく、生き方が磨き上げるものだと信じています。
Q25. 売れる方と続かない方の違いは何だと思いますか?
A. 行動のスピードです。
才能の差ではなく、動き出すまでの時間の差が、やがて人生の差になると思っています。
Q26. この仕事の難しさや厳しさについて教えてください。
A. キャンドルは、なくても生きていけるものですし、誰にでも必要とされる商品ではありません。
生活必需品ではないからこそ、ただ作るだけでは選ばれない厳しさがあります。
必要ないものを「欲しい」に変え、価値を伝え続けていく力が求められる仕事だと思っています。
Q27. 長く続けるために必要なことは何だと思いますか?
A. お金です。
綺麗ごとでは続きません。
好きなことを長く続けるためには、ちゃんと稼げる仕組みをつくることが必要だと思います。
8.未来・ビジョン
Q28. 今後やっていきたいことは何ですか?
A. まずは今のスタイル(教室ビジネス)でキャンドルビジネスをやり切ることです。
仕事としてさらに極めていきたいと思っています。
そしてその先で、今とは違う新たなキャンドルビジネスの形をつくり、新しい広め方にも挑戦していきたいです。
Q29. キャンドルを通して伝えたいことは何ですか?
A. 何歳からでも、何度でも人生はやり直せるということです。
小さな炎が空間を変えるように、人もきっかけひとつで未来を変えられると伝えたいです。
9.読者、そして昔の自分へのメッセージ
Q30. これからキャンドルビジネスを始めたい方へ一言お願いいたします。
A. 才能があるかどうかより、始めるかどうかです。
完璧じゃなくて大丈夫。
小さな一歩が、未来を大きく変えてくれることもあります。
行動した人にしか見えない景色があります。
Q31. 挑戦を迷っている方へメッセージをお願いいたします。
A. 失敗しても死ぬわけじゃありません。
失うものばかり考えるより、挑戦して得られるものを見てほしいです。
Q32. 昔のご自身に一言かけるとしたら、どのような言葉をかけますか?
A. 大丈夫。そのまま進んで。
今は想像もしていない景色が、ちゃんと待っているよ。
これから出会うお客様たちが、仕事だけでなく人生そのものをたくさん支えてくれるから。

10.まとめ|「才能より、まず始めること」
大森トモコさんに、32の質問を通して見えてきたのは、ただ「キャンドル教室ビジネスで成功した人」の話ではありませんでした。
そこにあったのは、出産や育児で思うように進めない時期があっても、何度も立ち止まりながら、それでも好きなことを手放さなかった一人の女性のリアルな歩みでした。
順調な道のりではなかったからこそ、言葉に重みがあります。
才能より、まず始めること。
考えすぎるより、まず作ること。
綺麗ごとだけではなく、続けるためには現実とも向き合うこと。
好きなことを仕事にするとは、夢を見ることだけではなく、自分の人生に責任を持つことなのかもしれません。
そしてもうひとつ印象的だったのは、「何歳からでも、何度でも人生はやり直せる」という言葉です。
年齢や環境を理由に、挑戦をあきらめてしまう人は少なくありません。
けれど、小さな炎が空間を変えるように、小さな一歩が人生を変えることもあります。
完璧な準備が整う日を待たなくていい。
自信がついてからでなくてもいい。
最初の一歩は、不安があって当然です。
もし今、あなたの中に「やってみたい」という気持ちがあるなら、その想いを見過ごさないでください。
行動した人にしか見えない景色があります。
その未来は、動き出した先に待っています。
―― そんなことを、大森トモコさんの話を聞きながら、あらためて感じました。
キャンドルを仕事にしたい方へ
今回のように、好きなことを仕事にしていくためには、技術だけでなく「どう動くか」「どう続けるか」といった考え方もとても重要です。
TOKYO CANDLEでは、キャンドル制作の技術だけでなく、仕事として形にしていくための実践的なノウハウもお伝えしています。
キャンドルを「趣味」で終わらせず、仕事として形にしていきたい方は、
TOKYO CANDLEのレッスンもぜひご覧ください。

この記事を書いた人
企画・インタビュー・編集:大森ケンイチ
アジアキャンドルプロフェッショナル教室 代表理事/TOKYO CANDLE 主宰
キャンドルを仕事にするためのレッスンや、実践的なノウハウを発信しています。
また、日々の経験や気づきをエッセイとしても発信しています。
エッセイはnoteにて公開しています。




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