キャンドルを仕事にするには?|キャンドルクリエイター「Rikichi Candle」に32の質問
- 4月23日
- 読了時間: 21分

キャンドルを仕事にするという選択
「好き」を仕事にできる魅力がある一方で、実際にキャンドルを仕事にしている人が、どのように始め、どう続けているのか。そのリアルは、外からはなかなか見えにくいものです。
今回は、福岡を拠点に活動するキャンドルクリエイター「Rikichi Candle」の横山理吉さんに、全部で32の質問をさせていただきました。
実は筆者と理吉さんは、昨年一緒に企画展を開催したご縁があり、さらにキャンドル業界では女性が多い中、同じ男性として共感する部分も多くあります。これまでの経験や活動の裏側、仕事として続けていくための考え方まで、たっぷりとお話を伺いました。
これからキャンドルを始めたい方、仕事にしていきたい方にとって、ヒントになる部分も多いはずです。
ぜひ最後までご覧ください。

32の質問で見えた、キャンドルを仕事にするリアル
(※以下インタビュー全文)
1.人となり・きっかけ
Q1. キャンドル制作歴はどれくらいですか? また、理吉さんの肩書きを教えてください。
A.ジェルキャンドルを作り始めて9年です。
これまで肩書きを「創り手」として活動していましたが、キャンドル作品そのものを創るという意味合いが強いと感じ始めていました。
そう感じながら、あるイベントに参加した時に、「自分がしているキャンドル制作・レッスン・ワークショップ・装飾などのキャンドルに関わる全てのことで、お客様の笑顔や楽しさと、それがある空間を創り出す事ができるし、これからもっといろんな事を創り出したい」と明確に思いました。
創出する=クリエイトから「クリエイター」として活動しようと決意しました。
Q2. キャンドルを始めたきっかけを教えてください。
A. たまたま知人と一緒に食事をした時に来ていた男性がキャンドル作家でした。
ソイキャンドルをメインに扱う人で、話を聞いているうちに自分でも作ってみようかなと思ったのがきっかけです。
写真で見せてもらったキャンドルは自分が知っていたキャンドルとは全然違っていてオシャレで、そんなキャンドルを自分で作れるって凄いなとワクワクしたことを覚えています。
Q3. 「これだ」と思った瞬間はありましたか?
A. キャンドル全体で考えると、「キャンドルは自分で作ることができるもの」という事実を知った時です。
その当時は今ほどインスタグラムが浸透していなかったですし、キャンドルの情報が入ってくることもなく、まったく無縁の生活でした。
のちに世の中には様々なキャンドルがあることを知りました。
ジェルキャンドルに関しては、自立型ジェルキャンドルを初めて形に出来た時でした。
ジェルキャンドルにこだわっているのは、単純に面白いから。
9年間独学で続けてきて、「もっともっと」と感じられるし、新しい技法が見つかるし、創り出す余地がまだまだあると感じています。
他には、自立型ジェルキャンドルは失敗が少なく、失敗しやすいキャンドルということ。
矛盾していますが、ワークショップで子供達が初めて体験してもガラスのように透明で感動的に美しいキャンドルが出来上がり喜んでもらえます。
反面、複雑な作品になったときは「透明だからごまかしがきかない」という自分に厳しい部分があります。
数日かけて作った作品が上手くいった時と失敗した時のテンションの差は凄いですが、失敗から新しいテクニックが生まれる事があるためやめられません。
そして、現在愛用している「ここぷる」と出会ったことです。
当初使用していたワックスとは雲泥の差です。
パラフィンワックスやソイワックスと比べて、まだまだ認知度が低い自立型ジェルワックスが私のキャンドルを通じて少しでも多くの人が知るきっかけになれば嬉しいです。
2.始めた後のリアル
Q4. 基礎を学んでから、仕事として成り立つまでどれくらいかかりましたか?
A. こんなことを言うと「えっ?」と思われるかもしれませんが、もともと私はキャンドルの基礎を習っていません。
最初は、ネット情報でソイワックスをホットプレートで湯煎して作り始めて、材料を購入する際の情報などから芯の種類やワックスの種類、用途などが徐々に分かってきたという感じでした。
そのため、教室で習うようなキャンドル作りの常識というものを持ち合わせておらず、使えそうなものを手あたり次第使って制作していました。
でも、この当時はただ作ることが楽しくプレゼントする程度で、自分が作ったものを販売するということや仕事として考えたことはまったくなく、1年ももたずに作らなくなりました。
数年後、引越しの際に出てきた過去のキャンドルを見て、また作ってみようかなと思い材料を探していた時に自立型ジェルワックスを発見したのです。
「透明で柔らかいとかめちゃ良い」と思って即ワックスを購入しました。
しかし、取説は入っていなくて、とりあえず溶かしてパラフィンと同じような感覚で持っていたポリカの球体モールドで作ってみました。
あるあるかもしれませんが、モールドを開けようとしてもビクともせず、モールドごと泣く泣く廃棄に。
ワックスそのものの使い方を当時購入した某メーカーさんにお尋ねしたのですが、何も教えていただけませんでしたね。
ただ手元にはワックスが残っていたので、悔しさともったいなさから制作に使えそうなものを探しては色々試しました。
おそらく自立型ジェルワックスが出始めの頃で、その当時マニュアルというものが無く、ネットで検索しても出てくるのはソフトジェルワックスの情報ばかり、試行錯誤しながら初めて卵型ジェルキャンドルが形になった時の感動は今でもはっきりと覚えています。
ここが私のジェルキャンドルの原点です。
今思えば、この失敗や逆境があったからこそ、自分で発見する喜びがあり、どんどんのめり込んでいったのだと思います。
そうしてジェルワックスに関しての知識や技法をすべてトライ&エラーで積み上げ、仕事として意識し始めたのは2年目でした。
形になってきた作品で、福岡ではまあまあ大きめのイベントでの初出店にチャレンジし、見事に1個も売れず惨敗しました。
あとから販促品専門店があることなどを知りましたが、当時はジェルキャンドルを入れる容器が思いつかず、100円ショップのプラコップに入れて、販売するという斬新なスタイル。
そして、会場のジャンルがハンドメイドドールメインという客層の違う会場。
ほかにも原因はありすぎるのですが、乏しい知識でも出店したことはよい経験となりました。
そこから経験を重ね続けて今のスタイルになっています。
Q5. 最初に「やっておいてよかった」と思う行動は何ですか?
A. 「とにかくやってみた」という事。
Q6. もし今からもう一度ゼロから始めるとしたら、何から始めますか?
A. 生活環境が現在であれば、作りたいと思える作品を探す。
3.仕事観・こだわり
Q7. なぜキャンドルを仕事にしようと思ったのですか?
A. 求めてくださる人が増えたこと。頭の中がキャンドルの事ばかりになってきたため。キャンドルのことを考えない日は無いです。
Q8. これまで続けてこられた理由は何ですか?
A. まず、普通に暮らしていれば出会うはずのない人たちと出会えたことです。
他ジャンル・他業種の方々から刺激を受けることで意識も高まり、そんな環境の中で活動している自分自身が楽しめています。
また、作ることそのものが好きだということも大きな理由です。
発見の連続が楽しく、ひとつ発見すると「次はこれを作りたい」という気持ちが生まれ、その過程でまた新たな発見につながる。そんな良いループが続いています。
そして、キャンドル装飾では、会場に足を運んでくださった方々に楽しんでいただき、喜んでもらえることが何よりのやりがいです。
対面の現場では、その反応がダイレクトに伝わってきます。毎回、「この仕事は自分に与えられた役割なのだ」と実感しています。
だからこそ、この活動にもっと時間を使いたい。そのために、どうすれば時間を生み出せるのかを常に考えています。
4.壁・葛藤
Q9. これまでで一番大変だった時期はいつですか?
A. 魅力的なイベントや依頼が重なった時、どれも魅力的で切り捨てたくないと思い、製作が追い付かなくなりそうだった時。
Q10. その時期をどのように乗り越えましたか?
A.「いかに時間を作るか」「いかに製作効率を上げるか」「時間を逆算して予定を組む」
不思議な事に、忙しくなると更に忙しくなるという事が起こります。
そんな時は「これは自分にめぐってきたチャンス」ととらえるようにしています。
無理だと切り捨てれば簡単ですが、切り捨てればそれ以上何も起こらないし、生まれません。
きっと試練は乗り越えるためにやってくるので、必ずなにか解決する方法があります。
不安や焦りがある中で考えて、探して、悩むと必ず発見があります。家族や友人など、誰かに助けを求める事もあります。
そうすることで経験値があがり、良い意味で自分の中の常識を壊し、道が開けて成長につながります。
「やったこと」という実績が自分の力になります。
「私には出来ない」と自分で限界を決めるとどこかで損をしている気がするので、貪欲に取り組むようにしています。
Q11. 辞めようと思ったことはありますか?
A. ソイワックスで作り始めた頃は完全に自己満足な世界で、1年たたずにやめました。自立型ジェルと出会ってからはありません。
Q12. 現在につながる転機は何でしたか?
A. 人との出会い。キャンドルを始めるきっかけになったのも人との出会いでした。
最も影響が大きかったと思うのは、ある服飾デザイナーの方との出会いです。
キャンドルとは別ジャンルですが、インスタグラムで作品を見た時に衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。
その方が福岡で個展を開催する事を知り、その方の作品のイメージから勝手に自分の解釈でキャンドルを作りお渡ししたいと思いました。
とても強く「そうしたい!」と思ったと思います。
そして失礼で厚かましいと思いながらも勇気を出して行動に移しました。
これがきっかけで、クリエイターの集まりにお誘いいただき、キャンドル関係以外の人達との輪が一気に広がったのです。
様々な感性や個性を持つ人達、その人達とのコラボレーションはとても刺激的で、間違いなく今の自分に大きな影響を与えています。
これまでの人生では出会う事がなかったであろう人達との出会いが、今のままの人生では起こらなかったであろう変化をもたらしてくれました。
別にその人たちは特別な空間で生活しているわけではなく同じ空間に存在していて、自分が意識する方向を変えれば交わることができます。
意識しなければ「自分の世界の外」にはなかなか気が付かないものです。
まだまだ世の中には自分の知らない世界が溢れているので、きっかけがあれば最初から先入観で排除するのではなく、できるだけ興味を持つように心がけています。
私にとって何か変化がある時は必ず人との出会いがあります。
何でもいいから行動を起こすと、必ず何かが起こります。
良い出会いばかりではないかもしれませんが、経験は決して無駄にはなりません。
5.価値観・こだわり
Q13. 教えるうえで大切にしていることは何ですか?
A. 「初めての人の視点を大切にする」自分自身、教わらずに初めての状態からスタートして試行錯誤しながら経験してきているので、「なぜ?」が良く分かっていると思います。
そして、やってはいけない事は基礎で踏まえたうえで、作成したレシピ通りではなく、自分の中で日々進化している技法を最新の情報としてお伝えするようにし、「絶対にこうしなければならない」という考え方を払拭してほしいと考えています。
Q14. スキル以外で大切だと思うことは何ですか?
A. まず大切にしているのは、失敗を恐れないことです。
誰でも失敗はしますし、何事も初めてのことには失敗がつきものです。自分自身も、今でも失敗の連続です。
もちろん、できることなら失敗はしたくありません。だからこそ、成功するためにしっかり考えたうえで行動し、その結果として失敗するのなら意味があると思っています。
新しい作品をひとつ生み出すためにも、何度も失敗を重ねています。
その積み重ねがあるからこそ、少しずつ失敗を減らせるようになります。
大切なのは、失敗をしっかり受け止め、自分の中で消化することです。
そうすれば必ず前進できます。失敗を恐れて何もしなければ、何も生まれません。
次に、柔軟な考え方も大切にしています。
何かをするときに、「こうしなければいけない」という固定された考え方は、ときに自分の行動の幅を狭めてしまいます。
もちろん、人に迷惑をかけたり、ルールを破ったりするという意味ではありません。
「こうしてみたらどうなるだろう?」
「こうしたらうまくいくのではないか?」
そんな前向きな視点を持つことが大切だと思っています。
その柔軟さが、自分の持つ知識や技術と結びついたときに、新しい発想が生まれます。
そして、さまざまなイメージを吸収すること、常に挑戦する気持ちを持ち続けることも大切にしています。
Q15. リキチさんにとって「いいキャンドル」とはどのようなものですか?
A. 思い描いたイメージを表現できているキャンドル。ストーリーを感じるキャンドル。
灯していない時でも美しいキャンドル。
キャンドルには個性があって、絶対に同じ作品は作れないし、作りたくないと思っています。特にジェルのように透明なキャンドルでは奥行きがあり、それぞれの違いの出方が顕著です。
Q16. リキチさんにとってキャンドルとは、どのような存在ですか?
A. 人生につながりと彩りを与えて豊かにしてくれる存在。

6.現在の活動
Q17. やりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
A. 人に喜ばれた時。良い作品が出来た時。イベントをやり切った時。
Q18. 印象に残っている生徒さんとのエピソードを教えてください。
A. 現在はサラリーマンとのダブルワークをしています。
休日や早朝などに時間を作り活動をしていますが、話をしている時に「二人分の人生を生きているようですね」という言葉を聞きました。
この言葉が嬉しく、たしかにサラリーマン時間と、キャンドル時間との私は、気持ちも環境も全く違う時間を生きているなと感じました。
Q19. インストラクターとしての役割をどのようにお考えですか?
A. ただ作り方を伝えるのではなく、伝えたことを自分なりに発展させる事、キャンドルを通じて出来る事や、起こる変化を伝えてワクワクしてもらうこと。
Q20. ご自身の強みは何だと思いますか?
A.
・全て自分の経験から生まれた技術と知識であること。
・作品を生み出す時の発想の仕方。
・どうやって作るのかが分からない作品を作ること。
7.現実・お金・裏側
Q21. スタジオを持つまでに、初期費用はどれくらいかかりましたか? また、スタジオを持とうとしたキッカケを教えてください。
A. 現在は自宅の敷地内に小さなコンテナを設置し、アトリエとして使用しています。
コンテナ本体のオーダーやエアコンなどの電気工事は業者に依頼し、内装やウッドデッキの組み立て、人工芝の施工などは自分で行いました。
トータルで130万円ほどだったと思います。
以前は福岡市内のマンションに住み、部屋の一室を制作スペースとして使っていました。
しかし活動が増えるにつれて装飾用什器や道具も増え、常に物があふれ、自分が作業するスペースしかない状態になっていきました。
作業時間も早朝や深夜が多く、家族には迷惑をかけていたと思います。
家族が増え、引っ越しを機にアトリエを持つことを決め、物件探しでは
「自然を感じられる場所で子育てができること」
「移動時間や固定費をできるだけ減らせること」
「家族との時間を大切にできること」
を重視しました。
そこで見つけたのが、久留米市の端にある今の場所です。
アトリエを設置できるスペースがあり、目の前には神社、広がる麦畑、少し先には電車が見える景色にも惹かれました。
さらに徒歩10分圏内に、駅・スーパー・病院・薬局・コンビニ・飲食店・ベビー用品店などがそろっており、生活にもとても便利な環境です。
現在、本業をしながらキャンドル活動をしているため、家と別の場所にアトリエを借りてしまうと、移動時間や家賃といった負担も大きくなります。
仮に片道15分でも往復30分、その時間があればできることはたくさんあります。
また、月5万円の家賃なら年間60万円。約2年で自分のアトリエが持てる計算になります。
限られた時間をどう使うかを考えると、「ドアを開ければアトリエ」 という環境は本当に理想的です。
本業では朝8時に家を出て夜9時に帰宅するため、そこから外のアトリエへ行く生活では家族との時間がなくなってしまいます。
子どもの成長はあっという間なので、今しかない時間を大切にしたいと思い、夜は家族と過ごし、早朝の静かな時間に集中して制作するスタイルにしています。
Q22. モチベーションが下がったときは、どのように乗り越えていますか?
A. 「新しい作品の事を考える」「これまでの技法を改良する」「商品化について」「キャンドル装飾のイメージを組み立てる」「キャンドルと組み合わせられるような異なるジャンルに挑戦する」などやりたいことがあり過ぎて、正直、モチベーションが下がるという感覚がありません。
むしろ、キャンドルに関わることが出来ない時の方がモチベーションは下がります。
そんな時は、何を優先するかを考えて、アイデアの書き溜めのような空き時間に出来る事をやっておき、時間が出来た時に備えています。
Q23. キャンドルを仕事にして良かったと感じることは何ですか?
A. 人とのつながりが増えてゆくこと。自分が知らなかった世界を知る事が出来ること。
8.成功する人の共通点
Q24. センスは磨けるものだと思いますか?
A. 磨けます。誰でも「この人センスいいな」と思ったことがあると思います。
人が持つセンスやアイデアは、これまでに経験した記憶から生まれ、それをどのようにアウトプットするかです。
よく、アンテナを張ると言われますが、素敵だと思う人や作品・景色を見ることや、心を動かされるような感動を経験することに興味を持ち、意識していれば、自分の中に引き出しが増えていきます。
アウトプットする方法や技術は、真似てもいいし、学ぶ事もできます。
それらが自分の中で繋がってゆくと自分らしさがプラスされてゆくと思います。
Q25. 売れる方と続かない方の違いは何だと思いますか?
A.大切なのは、まず目標があることです。
目標が漠然としていると熱量が入りにくく、甘えも出やすくなり、改善点に気づく機会も少なくなってしまいます。
長期的な目標と短期的な目標を立てることで、物事への取り組み方や考え方、向き合い方が変わります。
同じ時間を使っていても、その濃度はまったく違ってくると思います。
次に、オリジナリティがあることです。
自分だけのオリジナリティは、大きな武器になります。
それは商品そのものに限らず、作家やお店の雰囲気、作家自身のキャラクターなど、何かしらの強みが外から見えることでファンが生まれます。
たとえば、A店とB店に同じ商品が並んでいたとします。
自分がお客様だったら、どちらのお店から買いたいと思うか。
その判断基準はどこにあるのかを考えることで、自分が打ち出すべき魅力が見えてくるはずです。
また、ターゲットを明確にすることも重要です。
ターゲットとは、誰に届けたいのかという客層のことです。そこが曖昧なままだと、すべてが中途半端になってしまいます。
そして、作品に「意味」があることも欠かせません。お客様が商品を購入するには、必ず理由があります。
それを自分自身に置き換えて、「なぜその商品が欲しいのか」を考えてみることが大切です。意味がなければ、購入にはつながりにくいでしょう。
さらに、目に見える変化も見えない変化も恐れないこと。私は、変わらないということは停滞していることだと考えています。
もちろん、何でもやみくもに変えればいいというわけではありません。
自分の軸や芯は必要です。
そのうえで、自分にとっての課題を見つけ、改善していくことはとても重要です。作り方、考え方、ディスプレイなど、どれひとつ取っても完璧な完成形はないと思っています。
時代は変わっていくものだからこそ、変化に合わせて柔軟に適応していくことも必要だと感じています。
Q26. この仕事の難しさや厳しさについて教えてください。
A. どのような活動をするかによって、難しさはそれぞれ異なります。
通販であれば、夏場の高温による配送時のトラブルや、SEO対策、ECサイトの管理などが課題になります。
装飾であれば、屋外では天候に左右されますし、屋内では火を使用できる施設かどうかの確認も必要です。
さらに、設営から撤収までにかかる時間や体力との勝負でもあります。
出店であれば、販売員の商品に対する熱量の違いや、販売手数料・出店料の負担があります。
マルシェなどでは、来場者の求める価格帯とのズレを感じることもあります。
まだキャンドルに馴染みのない方にとっては、その価値は十分に伝わっていない部分もあると感じています。
キャンドル業界全体の価値を上げることは簡単ではありません。
ですが、個人の作品や仕事に対する価値を高めることは、自分次第で十分に可能だと思っています。
Q27. 長く続けるために必要なことは何だと思いますか?
A. 自分が好きなことを楽しむこと。
目標を持つことや、行動したことに対して常にブラッシュアップすること、家族の協力など色々ありますが、「好きなことを楽しむこと」
好きなことなのに何らかの理由で楽しくなくなれば少し離れてもいいと思います。
9.未来・ビジョン
Q28. 今後やっていきたいことは何ですか?
A. キャンドル装飾の認知と価値を上げる。
キャンドルで日本一周しながら色んな作家さんともお会いしてみたい。
Q29. キャンドルを通して伝えたいことは何ですか?
A. 「火」というもの。特に都市部では灯せる場所とか、火に関しての制限が多いと思います。
キャンドル装飾をしていても、防災面で生火はダメという施設が多くなってきました。
ニュースなどで注目されやすいのはインパクトのある「火事」「危険」といったネガティブな部分です。
誤った使い方が原因だったとしても簡単に「火=危険」につながってしまう。当然、わざわざ火の大切な役割などは報道されません。
これからもどんどん電化が進むでしょう。火を使わなくても困ることなんて無くなるかもしれません。
しかし、火そのものを扱う機会が少なくなればなるほど、知らない事は怖い事となり、火に対して苦手意識が生まれやすくなります。
逆に正しい知識と経験があれば、火の持つ美しさや素晴らしさが分かる事を伝えていきたい。
10.読者、そして昔の自分へメッセージ
Q30. これから始めたい方へ一言お願いいたします。
A. 誰でも最初は初心者からのスタートです。
自分で作ったキャンドルに感動し、火を灯した美しい姿に感動してください。
キャンドルを通じて未来の選択肢を広げましょう。
Q31. 挑戦を迷っている方へメッセージをお願いいたします。
A. 少しでもやってみたいと思う気持ちがあれば、自分のために少しだけ時間を使ってみましょう。
その選択はあなたにとって新しいスタートとなる可能性を秘めています。
違うと思ったとしても、やったことは無駄になりません。やらなければ何の変化もないだけです。
Q32. 昔のご自身に一言かけるとしたら、どのような言葉をかけますか?
A.まず伝えたいのは、「ハイエースがあると便利だよ」 ということです。
今はミニバンの車内とルーフボックスに荷物を載せて運んでいますが、装飾に使う什器がどんどん増え、毎回パズルのように積み込んでいます。
もっと早く気づいていれば、かなり助かっていたと思います。
もうひとつは、「アトリエを運ぶには道幅が必要だよ」 ということです。
欲しかったサイズのコンテナを運ぶトラックが、自宅前の道路(クランク部分)を通れないことが分かり、悩んだ末にコンテナのサイズを小さくする決断をしました。
いずれは、もっと大きなアトリエにしたいと考えています。

まとめ|行動した人にしか見えない景色がある
好きなことを続ける道は、決してきれいな成功談ばかりではありません。
失敗したり、遠回りしたり、思うように進まなかったり、時間やお金、環境との折り合いに悩むこともあります。
それでも、ひとつ確かなのは、行動した人にしか見えない景色がある ということです。
今回のお話から伝わってくるのは、特別な才能や恵まれた環境だけが夢を形にするわけではないということ。
試して、失敗して、考えて、また挑戦する。
その積み重ねが、自分だけの技術になり、価値になり、誰かを喜ばせる力になっていきます。
キャンドルは、ただ灯りをともすものではなく、人の心を動かし、空間を変え、人生に彩りを与えてくれる存在です。
そしてそれは、キャンドルに限らず、どんな挑戦にも通じることなのかもしれません。
「やってみたい」と思う気持ちがあるなら、その気持ちを大切にしてほしい。
小さな一歩でも、未来はそこから動き始めます。
理吉さんの歩みは、これから何かを始めたい人にとって、大きな勇気とヒントを与えてくれるはずです。
これから生まれていく新しい作品や景色にも、ますます期待したいと思います。
理吉さんの活動についても、ぜひ一度ご覧ください。
キャンドルを仕事にしたい方へ
今回のように、好きなことを仕事にしていくためには、技術だけでなく「どう動くか」「どう続けるか」といった考え方もとても重要です。
TOKYO CANDLEでは、キャンドル制作の技術だけでなく、仕事として形にしていくための実践的なノウハウもお伝えしています。
キャンドルを「趣味」で終わらせず、仕事として形にしていきたい方は、
TOKYO CANDLEのレッスンもぜひご覧ください。

この記事を書いた人
企画・インタビュー・編集:大森ケンイチ
アジアキャンドルプロフェッショナル教室 代表理事/TOKYO CANDLE 主宰
キャンドルを仕事にするためのレッスンや、実践的なノウハウを発信しています。
また、日々の経験や気づきをエッセイとしても発信しています。
エッセイはnoteにて公開しています。




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